浅田 次郎

定価: ¥ 520
販売価格: ¥ 520
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発売日: 2000-11
発売元: 講談社
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あの日の出来事今から約30年前。今風に言うとちょっと翔んだ高校生たちの物語。
ほろ苦かった自分の青春を髣髴とさせ、そして、高度成長時代の中で消えていく写真屋と言う職業、路面電車。
思い出の1ページを次々と筆者独特の筆致で彩っていく。
あの頃の人情豊かな時代が懐かしい感じが伝わってくる1冊。
美は細部に宿る『霞町物語』を始めとした浅田次郎の短編集。どれも霞町(西麻布)を中心としたモノばかり。車、都電、そして道路。すべてのディテール描写が完璧。淡々として優しさ溢れる。これぞ浅田節の真骨頂でしょう。この本片手に、西麻布周辺を歩き回ってみるのも楽しいね。
トーキョー・グラフィティ。霞町というのは今はなくなってしまった東京の町の名前です。西麻布のあたりであったらしいのですが、この作品は霞町に代表される「東京」という故郷を偲んだ物語といえます。8編の連作短編集になっています。霞町に写真館を構える祖父、父と自分の3代を通して在りし日の霞町が語られてゆきます。歩いて六本木や赤坂に遊びに行けるような場所なのですが、今はもうそんな場所はなくなってしまいました。オーティス・レディングの時代の18歳の若者の物語と祖父・祖母「江戸っこ」気質のエピソードが加わり、情感豊かな作品になっていると思います。映画「アメリカン・グラフィティ」を連想してしまいました。これは、良い作品だと思います。消えてしまった故郷へのノスタルジーとともに祖父・祖母が代表する「故郷」への感謝の気持ちがこみ上げてきますし、懐かしき青春時代への追悼のような物語でもあります。解説を、この小説にも登場するパルスビートのDJが書いていて、これもよかったです。

